社長の資産形成や資産防衛には株式投資は有用な手段です。
そこで、つくづく思うのは、投資とは他人との闘いではなく、己との闘いだということです。
どういうことでしょうか?
世界の一流プロ投資家は、いかに平常心を保つことが難しいかを知っているので、メンタルコーチを付けたり、マインドを整えるために瞑想をすることが知られています。
これは「脳の癖」による失敗を最小限に抑えるための取り組みです。手法やスキルより、自分の「脳の癖」を把握し、マインドセットを整えることが投資で成功する上で欠かせないのです。
(引用元:『教養としての投資入門(ミアン・サミ著/朝日新書)』)
私もそう思います。
投資で勝つためには、頭が良いことや勉強ができることは、十分条件ではありますが、必要条件ではありません。
必要条件とは、平常心を保つなどのメンタリティを身に着けることです。
例えば、暴落時に明らかに「割安」になっていて、立ち向かわなければいけないのに、「恐怖心」が顔を出して動けない。
勝って兜の緒を締めなければならない時に調子に乗ってしまったり。それを自分の実力であると勘違いして油断してしまったり。
長く保有するつもりで買ったにも関わらず、不安からついつい短期で手放してしまったり。
待たなければならない時に待てずに、ついついポジションを取ってしまったり。
また、明らかに戦略シナリオが崩れて、ロスカットしなければならないのに動けないなど。
これらは、すべて「メンタリティ」の要素が大きいです。
賢者はいかに平常心を保つことが難しいかわかっているので、投資でもスポーツでもメンタルコーチを付けたりするわけです。
私自身、趣味である古武術の日々の鍛錬や、ピアノの練習などがその訓練にかなり役立っています。メンタルの整え方に投資とかなり類似性があります。
投資とは、長年やればやるほど、つくづく他人との闘いではなく、己との闘いであると実感します。