利益=キャッシュではない。「工事進行基準」廃止。

お金の話

よく誤解されることの一つに「利益=キャッシュ」の間違いがある。

株式投資などで上場企業の決算書を見て「お~利益出てるね~儲かってる~よし投資しよう」と考えることはよくあることだ。

社長さんであれば、他社の決算書を見て「利益が出てるから儲かってる。安心して取引できそう。」と勘違いすることもある。

しかし、ファイナンスの世界では、利益=キャッシュではない。

決算書では利益が出ていても、キャッシュが足りない会社が存在するわけだ。

利益とキャッシュの違いは何か?

大きく分けていえば、

「利益=意見」

「キャッシュ=事実」

ということ。

どういうことか?

利益は経営者の「意思」でいかようにも変更が可能である。

経営者が外部に「こう見せたい~」というのを表現したのが「利益」なのだ。

反対にキャッシュは捻じ曲げられない。

企業の状態を最も正確に表したものとなる。

「結局のところ現金(キャッシュ)どんだけ手元にあるのよ!」ってのが最も大事。

 

だから、私は経営コンサルティングの場でも、真っ先に見るのが「現金」である。

もっというと「銀行残高」です。

「いや~うちは儲かってますよ」
「うちは黒字です」
「年商伸びました」
「今年も利益たくさん出ました」
と言われてもまず信じない。

いえ、信じないわけではないのだが、認識のズレがある場合がほとんど。

世の社長のほとんどが「利益出てます!」といっても実は現金が手元にないケースは多々ある。

 

私は経営コンサルティングの基本は「キャッシュがしっかり貯まっていくこと」「キャッシュの流れ(キャッシュフロー)がよくなること」だと考えている。

決して、売上や年商を増やすことではない。つけくわえて利益を増やすことでもない。

結局のところ、手元にお金が残らなきゃ経営は失敗しているということ。

 

さて、面白い記事を見つけた。
http://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00001/00259/

「工事進行基準」が廃止になるそうだ。

2021年4月から強制適用。

これにより「利益は意見である」部分が1つ解消されそうだ。

例えば、東芝の不祥事。なぜ起きたか?というと、これが原因。

東芝の決算書は「利益」が出て、一見、儲かってそうに見えた。

 

しかし、ファイナンスのプロから見れば「嘘」が見えていたわけです。

なぜ、利益が出ているように見えたのか?というと、工事の進行状況によって、利益を計上していたからである。

まだ建物は完成してなくても!お客さんが一人もいなくても!。

工事の進行状況に応じて利益を計上していくという、なんともおかしな制度がまかりとおっていたのだ。

だから、実際は東芝は儲かっていないのに、利益を計上することができてしまった。

 

ところが、2021年からはこの工事進行基準は廃止になるそうです。

これにより「利益=キャッシュ」とは必ずしも一致しないものの、少しは是正されそうだ。

とはいえ、社長さんは「利益」が出てるからといって儲かっていると錯覚してはいけませんし、投資家は決算書の「利益」で投資の意思決定をすることは避けたほういいだろう。

作野裕樹プロフィール
(株)レジェンドプロデュース代表取締役。2003年よりステップメールのアスメルを開発運営。
お金の話 戯言
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凡夫の戯言。さくのひろきのブログ。

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