『戦争にチャンスを与えよ (エドワードルトワック著書・奥山真司訳/文春新書)』読了。

戦争にチャンスを与えよ (エドワードルトワック著書・奥山真司訳/文春新書)』を読んだ。

一見すると過激なタイトルに感じるだろう。

しかしながら、読み進めると論理的に納得がいく内容になっている。

誤解を恐れず、わかりやすくイメージするとすれば「喧嘩した時に、仲裁したり、助けたりすると、かえって喧嘩が長引いたり、大ごとになってしまう」ということ(もちろん戦争は喧嘩ではありませんが)。

そのような経験は誰しもあるはず。それが戦争や紛争でも同じようなことが起きていることを本書では示唆している。詳細は本書をお読みいただいて理解されるとして、本書の有用性は「戦略」思考を「現在進行形」でイメージできる点に思う。

「戦略って何?」と思う人は多いはず。ところが、戦略を知ろうとして調べていくと、戦略を解説した書の多くは「過去」の分析ばかりであると気づく。当たり前といえば当たり前だが。

そうではなく、戦略家が現在進行形で「どのような思考をしているか?」を体感できる書として、経営者やリーダーなどは一読の価値がある。

私自身、心を奪われた一文に「戦略の世界では成果を積み重ねることができない(p128引用)」があった。まさにその通りで、戦術の積み重ねをいくら繰り返しても、戦いには勝てない。戦略レベルで簡単にひっくり返されるからだ。

例えば、収入を上げるために仕事時間を増やす、副業でアルバイトをするというのは戦術レベルの積み重ねであり、大したインパクトはない。戦略レベルで考えなければ根本解決(ここでは収入アップ)にはならないのである。

現在、経営顧問として複数のベンチャー企業に経営アドバイスなどをする立場にあるが、その場合もできるだけ戦略階層の上の方からそれにあたることにしている。でないと、根本解決にはならず堂々巡りとなってしまうからだ。

ということで、戦略レベルを上げたい方に価値ある一冊となっている。

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