経営者が自己変革をしようとしている場合、または、コーチングを受けている場合は、「劇的な変化をしてはいけない」というルールがあります。私は現在、要望があった経営者へのコーチングをしています。ただし、月15名を限度としており、現在は全て埋まっています。

そこでよくある質問に「なぜ6回セットなのでしょうか?1回ではダメでしょうか?」というものがあります。実は、本当は1回でもいいのです。1回でも人生を変えるような劇的な変化をもたらす自信はあります。それぐらいの修行はしてきましたので。過去に1回だけのコーチングや、お試しコーチングのようなものをやっていました。

しかし、ある弊害が出てきたのです。「1回で劇的な変化を起こしすぎると、ホメオスタシスの影響で元に戻ろうという力が強まる」ということです。ホメオスタシスとは、わかりやすく簡単に例えるなら、「現状維持機能」です。これについては私のサイトでも解説しているので、詳しく知りたい人はご覧ください。

安心領域を出ると、人は成長する。

独立起業を妻(夫)が反対する場合。

なぜ、あなたは年商1億円を超えられないのか?

人間には現状維持機能があり、その機能のおかげで人類を生きながらえることに成功しました。ところが、弊害も出てきたのです。「簡単には変われない」という弊害です。人間は変わりたいと思っている。けど、簡単には変われない仕組みになっているのです。自己啓発セミナーなどに出たり、本を読んだりなどして「よし!変わるぞ!」と思うわけですが、すぐに元に戻ってしまいます。元旦に「今年は●●をやるぞ!」と気合を入れても、3日もすればすぐに戻ってしまうのはホメオスタシスのせいなのです。

で、私のコーチングも同様で、1回のセッションで劇的に変化させるとどうなるか?笑えない話なのですが、強烈であればあるほど、次から来なくなってしまうのです。なぜ来なくなるのか?元の状態の方が安心だからです。

たとえば、病気であれば、病気の状態が安心なのです。医者が治そうと思えば思うほど、患者は来なくなります。なぜなら、病気であることを望んでいるからです。治ってしまっては困るわけです。病気の方が、みんなが心配してくれたり、会社を休めたりして、心地が良かったりします。だから、様々な理由をつけて、治療をやめたり、来なくなったりします。

コーチングも同様で、1回で治そうとすると、その人のホメオスタシスが強力だと次から来なくなります。本当は良い傾向であるにもかかわらずです。私は悩みました。良かれと思って、全力で強力な働きかけをすればするほど来なくなってしまうわけです。たどり着いた結論が、6回セット、6ヶ月プランです。6回セット、6ヶ月プランでお金をいただくと、クライアントは2回目も来るようになります。

なぜなら、お金をすでに支払っているからです。無駄にしたくないという作用が働くのです。それからは、1回目で強烈な「縁起」の変化の働きかけをしても、2回目で元に戻ることなく来てくれるようになりました。結果、成果も出やすくなってきました。

ただし、気をつけなければならないのは、中盤から終盤にかけて、なんらかの理由を見つけて、リスケをしたり、予約の先延ばしをしたりすることです。これもホメオスタシスの現状維持が原因です。人間のホメオスタシスは本当に強力なのです。様々な言い訳や理由付けをして来なくなるようにします。

そこを乗り越えて、なんとか「来る」ことが、コーチングを受ける側の成功の秘訣でもあります。もちろん、コーチ側もをつけなければなりません。この傾向があることを知っておくことが重要です。でないと、せっかくうまくいきかけたのに、また元に戻ってしまう過ちを犯してしまうことになります。