よく、セミナー講師とコーチは同じと誤解されることがあります。が、両者は全く異なる職業です。セミナー講師は「話す」ことや「スピーチ」でお金を稼ぐ人です。いわば「話のプロ」でもあります。逆に、コーチはそうではなく基本的には1対1、及び少数グループに対して変革を起こすことが仕事内容です。

だから、コーチは話すプロではありません。特に話し方の訓練も受ける必要もありません。まあ受けてもいいのですが、その時間をクライアントのサポートに当てたいと思うのがプロコーチです。なので、おそらくプロフェッショナルなコーチは話し方の勉強をする暇はないと思います。話し方を学ぶ時間があるならクライアントに時間を使いたいと強く考えています。

しかし、コーチでも人前で話す機会はあります。セミナーや講演など。今まで培ってきた知識や経験を役立てるためにです。実務から導き出された知恵は多くの人に役立つはずだからです。つまり、コーチは、場合によってはセミナー講師もやれるわけです。話がうまいかどうかは別として。

ところが、セミナー講師は違います。セミナー講師はコーチをすることができません。なぜなら、何度も言いますがセミナー講師は「話すプロ」であって、実務をするプロではないからです。ここでいう実務はコーチングです。場合によってはコンサルタントと置き換えてもよいでしょう。クライアント(受講生)が成功するよりも、話の上手さ、面白さ、感動させられるかどうかの方が優先度が高いのが講師業です。

また、似たような職業に「著者」もあります。著者も基本的には「書くプロ」です。実務家とは異なります。もちろん、実務で培った知恵を出版という形で伝えようとするコーチもいてもいいでしょう。それは多くの人にきっと役立つからです。

でも、逆はできません。著者がコーチなどの実務家になることはできません。つまり、ベストセラー作家だからといって、良いコーチであるとは限らないのです。コーチが場合によっては著者になることは可能です。何が言いたいかというと、あなたが行こうとしているセミナー、買おうとしている本はどちらのタイプか?ということです。本質を学びたいのなら「実践」を積んでいる実務家から学んだ方がよいでしょう。

逆に、おもしろさや感動など、情緒を楽しみたいのであれば、講師業や著者業で食べている人の情報を手にすればよいのです。どちらにも役割があります。なお、話の面白さや本を出しているかどうか、本の売れ行きなどと、コーチ(コンサルタント)としての実力はほとんど相関関係がないということもお伝えしておきます。

本を出してないけど優秀なコーチやコンサルタントはいます。それを錯覚しない方が良いコーチやコンサルタントに出会える確率は高まります。